Saturday 15 February 2020

【2020年2月10-15日(月-土)】 脂に画き、氷に鏤む [協力隊316-321日目]

今季一番の冷え込み。ひと晩で家中の水道が凍結し、うっかり置きっ放しだったマグカップの水も、完全に凍っていた。


トイレのタンク内も、ご覧の通りに製氷。恐ろしや北海道。
ストーブを火力MAXにしたり、ドライヤーで各管を温めるなどして、2,3時間かけて復旧させた。町じゅう凍結してたらしく、業者さんを呼んだお宅も30軒ほどあったとか。


かと思えば数日後には、春のような暖かさ。最高気温マイナスの日々だったのが、プラス6℃くらいまで上がるし。歩いてたら暑くなって、雪もみるみる融けていくし。


アライグマらしき足跡を、数ヶ所で見かけた。彼らは冬眠しないが、寒いと軽く冬篭りするらしい。それがポカポカしてきたから、出歩いてたのかね。


シカの足跡も稀に見るが、姿は無い。今年度中の捕獲は、ほぼ諦めている。


月に一度の、だれでも食堂。


今月のメニューは、北海道名物・ジンギスカンだ。


普段と違い、ワンプレートで。野菜・おにぎり・フルーツサラダと一緒に提供する。あと味噌汁。


そして特別企画として、パン・コーヒー・紅茶の販売も実施した。超格安。


僕は飲み物を任されることに。福井時代は非営利カフェ「より処」で、毎週やってたのだ。
「おいしくなーれーおいしくなーれー」「ありがとうーありがとうー」と囁きながら、愛情こめて淹れる。皆さんにおいしいと言っていただけたので、何より。


多くの来客で賑わっていた。町外から訪れてくれる方もいて、ありがたいことだね。写真は落ち着いた時のだから、人が少なく見えるけど。


最後にスタッフのまかないランチタイム。旨かったぜ。
ちなみに、ジンギスカンはヘルシーだとされている。その理由の一つとしては、含まれる脂の融点が高いため、人間の体内で溶けにくく即ち吸収されにくいから。だそうだ。へー、僕は体重増やしたいんだけどね。
余りを夕飯用にもいただき、たらふく羊をいただいた日となった。


来月は巻き寿司。またコーヒー担当をする予定だが、僕が手伝いに来るのは最後になるだろうか。



その4月から雇用されない件について。役場の人たちはどこまで知ってるのか分からないが、全くもって話題に出てきていない。誰が何を考えてるのか見えないから、なんか怖いよね。人狼ゲームじゃないんだからさ、人間不信に拍車がかかるぞ。
一方、町民の方々からは、心配する声を色々といただいている。気にかけてもらえるのは嬉しいことだ。

気力も湧かず何も考えたくないような一週間だったけど、肉いっぱい食ったら回復してきたかも。
諸々ぼちぼち、決めていかないとな。


Sunday 9 February 2020

【2020年2月4-7日(火-金)】 We used to be best buddies and now we're not [協力隊310-313日目]

火曜日。浦臼駐在所の横には、ケーキみたいな大きな雪山が築かれている。


浦臼町交通安全協会の皆さん・若手警察官の皆さん・役場総務課の皆さんと一緒に、その雪山を削っていく作業に参加させてもらった。


毎年、「交通安全雪だるま作り」というのが行われているとのこと。


時には汗だくに、時には寒さに凍え、時には見ているだけでウルサい指示するだけのおんちゃんにイラつきながら、スコップを振るっていく。
「佐宗くんパワフルだねー」と言ってもらえるくらいには、頑張って作業した。おまわりさんに負けてらんないぜ。


顔のパーツを取り付けたら、


横は微妙としても、


正面から見たら立派な雪だるまが完成。


のぼり&交通安全横断幕を取り付け、


完成。冬の間、浦臼町の交通安全を見守ってくれる存在となった。


そして、お母さん方がつくってくれた豚汁&おにぎりで昼食。作業後の体に沁みるね。旨かった。


そんなイベント的なものが無いときは、ひたすら雪の上を歩くお仕事。


人もシカもいない林道を一人、歩き続ける。しかしさすがに、成果も無く自分の存在意義も感じられないという日々が、ツラくなってきた。
めっちゃ良い運動にはなるんだけどね。定年退職したおじいちゃんじゃ無いんだからさ。


今週は、けっこう雪も降っていた。


木曜には、今季いちばんの冷え込み。朝はマイナス16℃、日中でもマイナス8℃という。
全国ニュースでは、お天気お姉さんが「今日の東京は6℃までしか気温が上がらず、寒いですっ…!」とか言ってたけど、いやいやいや、あったけえじゃんよ。と全北海道民が思ったことだろう。





いわゆる寒冷地仕様じゃない自家用車は、バッテリーが上がっていた。役場の車を借りて、救援する。やっぱりバッテリー変えないと、まだ何度か同じことになってしまうかな。




そして金曜日の夕方、凍える外勤から役場に戻ると、課長&主幹に、凍える会議室に呼び出された。こりゃまあ、良い話じゃないと直感するわね。単刀直入に、来年度つまり4月以降、雇用しないという通告をされた。そうか、そのパターンは想定していなかったな。

地域おこし協力隊というのは、最大3年間、地域で活動する制度だ。そしてその最大の目的は、活動終了後の定住である。で、僕のこれまでの様子を見てきて、その意思がないと判断した。とのこと。
まあ事実だ。正直ずっと違和感やモヤモヤ感はあったし、未だに浦臼の魅力をほとんど感じられないし、定住・永住したいという気持ちは微塵も無い。春夏になってシカをたくさん獲れるようになったら、また気持ちも変わってくるかなあとも考えていたのだが。
他にも、猟友会との関係が悪くなったこととか、僕の態度的な部分とか、勘案されたのだろう。事実上、クビということだ。協力隊としてのハンターは、今後も募集するみたいだしね。

4月からどうするか。福井に戻れれば一番良いんだけど、コンビニの店員やらされるのも違うしな。有害鳥獣捕獲の求人も全国に散らばってるものの、結局は協力隊とかアルバイトとかだし。そんな安い仕事じゃないでしょ。
捕獲と、何か別の仕事と、半々くらいで両立していけたら理想なのかなとは思うが。すぐにそんな道は開けんな。

ピンチをチャンスにしたいところだね。