Monday, 8 July 2019

【2019年7月1-6日(月-土)】 呼ぶ声が聞こえたら それが羽になる [協力隊92-97日目]

※記事内に、捕獲した鳥獣の写真を掲載している。
小さく表示しているが、苦手な方はご注意いただきたい。

なお当ブログでは、有害鳥獣問題は全ての人に関係していることであり、
その現実を知って考えていただきたいという想いから、モザイク等は使用しません。


農家さんから、畑の被害報告。豆畑が、シカにやられてしまったという。


実は食べないが、この時期、新芽の部分を齧られてしまう。

例年なら無事な稲も、今年は食われているという田んぼもある。
シカは、着実に進出してきているようだ。


日の出後・日没前の時間帯にも活動するようになり、
さらに天候が曇りや小雨だったため、日中でもシカは動いていた。
月曜に1頭、火曜に3頭を捕獲。だが水曜の朝、事件は起こった。


6時半に役場から電話が入ったので何事かと思ったら、クマが出たのだという。
現場には、警察・役場・猟友会の面々が集まってきた。


これまで、クマの出没はほぼ皆無だった浦臼町。
しかも山側ならともかく、石狩川側。民家も抜けて来ているというから大騒ぎだ。


林に潜んでいるらしく、各方向から静観。
すると、写真右方向から出てきた。畑を抜けて左の林へ移動するクマ。
中央のゴマ粒がそれだが、お分かりだろうか。


しばらくすると、反対側に現れるクマ。沼沿いの藪を伝って移動したらしい。
民家のすぐ近くだ。大勢の人で囲っているので、また木の中に戻っていった。

このような状況でも、猟友会は銃を使用することができない。なぜなら、


捕獲許可が必要だからだ。シカなどと違って、クマは普段、捕獲対象になっていない。
基本的には保護の方向ということだろうか。
この許可を北海道に発行してもらわなければ、クマを撃ったところで、
鳥獣保護法などに違反してしまうのである。

役場で申請書類をつくり、道の機関が動く8時半を待ち、
道知事の印鑑が突かれた許可証を、道まで取りに行く。
という対応を、役場の方でしてくれていたらしい。
午前中が終わる頃、ようやく猟友会員の手元に届いた。
超アナログというか、日本のお役所的システムというか、なんとも凄いね。


猟友会が何ヶ所かで待ち伏せをし、ロケット花火などでクマを追い込んでいく、
という作戦が実行される。初めの林まで戻ってくるも、そこから動かないクマ。
いくら大きな音を出そうが効果は無く、けっきょく日が暮れてしまった。

法律上、日没後は発砲できない。しばらく様子を見るも、出てこないクマ。
20時半ころになると、辺りは真っ暗になった。

まだクマがいる以上、動向を確認しなければならない。
急きょ、役場の方々が一晩中、周囲から監視するという態勢が敷かれた。


木曜も、早朝からクマ対応。
昨夜、職員さんの目の前に現れていたらしい。足跡もくっきりと残っていた。


田んぼを横切った跡が近くで確認できるも、他に痕跡は残っていない。
闇に紛れて、どこへ行ったのか不明。
山へ帰ったのか、川の方へ行ったのか、元の林へ戻ったのか。

昨日と同じように林の追い込みをかけてみたが、いなかった。
新たな目撃情報も無く、捜索・捕獲ミッションは解除されることとなった。


とある民家の庭先や畑には、足跡やフンが残されていた。怖いね。

警戒のため木・金は、役場の方々が交代で町内をパトロールすることに。
子どもたちの登下校も集団で、先生方が一緒に付いていたようだ。


周辺の市町では、頻繁に出没しているところもある。

もう来ないで欲しいところだが、これから先、出没が増えてくる可能性も否定できない。
僕もいつか、クマを撃つ日が来るのだろうか。


「呼びました?」
呼んでない。二日間にわたる、クマった騒動であった。


金曜日にはシカ捕獲を再開。早朝から回ったおかげで、3頭を捕獲。
今週は実質3日間で、7頭の捕獲となった。悪くない数字だが、まあ今だけかな。
今後、警戒されるようになったり数が減ってきたりすれば当然、ペースは落ちる。

写真は、捕獲後に埋設処理したところ。数十kgのシカを引きずって森などへ運び、
土や葉などを被せる。汗だくになるし、自分も虫に喰われるし、
捕獲した後の作業の方が、なかなか大変だ。


金曜の夜、音楽部屋に呼んでいただいた。
土曜に行われる催しで、一曲歌わせてもらうことになっていたので、練習に。
役場の係長・協力隊・学校の先生、というメンバーでアコースティックバンドが組まれ、
ミニライブも行うのだという。

さて、カホンという楽器をご存知だろうか。箱形の、イスみたいな打楽器である。
写真で僕が座っているが、分かりづらいね。
叩く位置によって、バスドラム(低音)・スネアドラム(アクセントとなる音)・
ハイハット(リズムを刻む音)あたりに対応した音を奏でられる。

初めて触るが、皆さんの演奏に合わせて叩いてみた。
いちおうドラムを齧っているとはいえ、ノリで何となく付いていけるかなという程度だが、
「いけそうだね?」
まじっすか。


浦臼町は主に、浦臼・晩生内(おそきない)・鶴沼、という三つのエリアに分類される。
土曜日は晩生内の、


お祭りの日。毎年開催されているそうだ。こうした地域の集まりは、大事だよね。


音響の準備を整え、


住民がたくさん集まってきた。
お年寄り・ワークセンター(障害を持つ方々の就労施設)・小さいお子さん連れの家族、
がほとんどを占める。

午前中に、ライブの第一部。メンバー4人が、一人一曲ずつ歌っていく。
僕は「あの鐘を鳴らすのはあなた」を熱唱し、引き続きカホン担当として演奏。
カホン二日目にして、31歳にして、初のバンドデビューとなるのであった。


裏では、蕎麦を一所懸命、調理してくれている。


打ちたてのそば、旨かった。


第二部までは時間があるので、なぜかキャッチボールなどして過ごす。
気温も高く、汗だくになる。


七夕ということもあり、短冊には想い思いの願いが綴られていた。


いま募金をすると、臼子ねぇさんのピンバッジがもらえるとのこと。するしかない。
来年に廃線となるJR札沼(さっしょう)線に乗って、羽根を持っている。


さて、ライブ第二部。昨年、柑橘の歌が流行したアーティストの曲を4曲。
アップテンポやバラードが織り交ざり、ノッてくる会場。
アンコールもいただいて、想像していた以上に盛り上がったんじゃないかな。

ノリでやらせてもらってしまったが、非常に楽しかった。
これで担当できる楽器が、ドラム・篠笛・カホンと、三つになったな。
いやいや、いずれも今後、まだまだ練習が必要だ。


そしてお祭りは、みんなで風船を飛ばして大団円。


メンバーで、打ち上げのBBQ。ビールが沁みる。
また、こうした機会があると良いね。


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