※記事内に、捕獲した鳥獣の写真を掲載している。
小さく表示しているが、苦手な方はご注意いただきたい。
なお当ブログでは、有害鳥獣問題は全ての人に関係していることであり、
その現実を知って考えていただきたいという想いから、モザイク等は使用しません。
月曜の朝から、役場に電話が入る。
民家の敷地内、樹上にカラスが営巣しているので、何とかして欲しいと。
役場の仕事も、幅広くて大変だね。
担当係の方と一緒に訪問。親ガラス2羽が頭上をガアガア旋回するなか、
まだ巣立っていなかったヒナ1羽を捕獲。山のほうへ連れて行き、放してやる。
でも飛び方もエサの獲り方も知らないから、いずれ死んでしまうのだろう。
キツネ等に食われてしまうのかもしれない。
いっそ、ひと思いに殺してやるべきだったのか。どちらにしても、ごめんな。
夕方、一時間弱の市まで出張。
10月から稼働する食肉加工施設についての、説明会だ。僕はアシスタント。
コワモテな猟友会の方々が主なので、雰囲気ある。
火曜日は、ペンキ塗りのお手伝い。
所属する産業振興課の、農政係の方々と一緒に。
ちなみに僕は便宜上というか、地域振興係に属しているのだが、
有害鳥獣関係は農政係の所管。シカを捕獲して一人で運搬できない場合には、
ヘルプに来ていただいている。僕もこうして、何かやらせてもらわないとな。
三角屋根に上る。地味に怖い。滑らないように、細心の注意を払いながら。
どこかというと、かつて牧場だったところの小屋。
いまは主に、重機の倉庫として使用されているらしい。
まずはサビ止めを塗る。ハケを使って、べったりと。
「先生、速いっすねー」
とのお言葉をいただいた。
福井の協力隊時代、公園の遊具をペンキ塗りした経験が活きたかな。
お昼には、せっかくなのでバーベキューをしようということに。
ジンギスカンやホルモンを焼き、シカ肉も少し賞味してもらって好評。
さすがにビールは飲めないが、最高だね。これくらい楽しみながら仕事しないとな。
サビ止めが乾いたところで、午後からはペンキ塗り。
今度はローラーを使用するから、よりサクサク進む。
綺麗になってきた。
遠目に見たら、光り輝いているぞ。
もう一つ、隣接する小屋の屋根も塗る。
浦臼町、石狩川、川向かいの町と山々。高台から見渡せる景色が美しい。
一日かけて汗だくになって作業し、いったん終了。
しかし話していたのだが、汗をかいても不快感は無い。
湿度が低いからか、ベタつかないのだ。さすが北海道、素晴らしい環境である。
東京なんか、汗をかきだしたらもう気持ち悪くて、全てのやる気を失うからな。
ところで写真は、小屋の裏手にあった、ヘビの抜け殻。
水曜日。早朝捕獲に出ていると、1頭だけ出会った。
だがこれは、発砲できないやつ。水平方向で、向こう側には道路・民家があるのだ。
土壁や地面などで弾が止まるように、すなわちバックストップが確保できなければ、
銃を使用してはならない。今度は撃てる状況で会おうぜ。
前日に引き続き、日中はペンキ塗り。
遂に仕上がった。緋色というのか、良い見た目になったね。
最後は、ハシゴに付着してしまったのをシンナーで落としていく。
これが一番、大変だったかもしれない。
木曜日。早朝捕獲に出るも捕獲なし。
午後は役場の担当さんと、消耗品の買い出しに出かける。
浦臼に戻ってきて、建設中の食肉加工施設を見に行ってみる。
手前の方は、隣接の減量化施設。
加工施設で出た残滓(ざんし。残りかす、この場合は内臓など)や、
食肉にできないシカを処理するのに使われる。
もう完成していた。いわゆるD型倉庫というそうで、建設が早いらしい。
日没前捕獲に出る。いまの時期は一番長いから、19時過ぎくらいまで。
4:00-9:30:早朝捕獲
9:30-16:00:自宅で中休み
16:00-19:00:日没前捕獲
という感じになるね。日によって変動してくるけど。
キツネを見かけることが非常に多いのだが、実はもう、僕は捕獲できない。
捕獲許可が一人あたり10頭までと、北海道で定められているのである。
そうとは知らず既に10頭、獲ってしまったのだ。
これから農作物が実るにつれ被害も出てくるだろうし、
カモを食べられてしまったという農家さんもいる。
個体数が増えすぎてからでは遅いから、いま捕獲しておくべきな気もする。
が、どうしようもない。良かれと思って11頭目を手にかけた時点で、
僕が鳥獣保護法違反で捕まるだけである。
エゾシカは、今週の初捕獲。
群れのうち、1頭目の首を貫通し、2頭目の背部に着弾したらしい。
1発で2頭を捕獲するのは初めてだ。狙ったわけではないが、こういうこともある。
埋設までしていると、後処理に30分とか1時間とかかかる。
日没前に捕獲したら、当然ながら暗くなってくるので、ヘッドライトを装着して作業。
あと小虫がわんわん寄ってくるから、ネットも被らないとツラい。
そのメス鹿から、肉をいただいた。
体から切り取る際、筋肉がまだビクンビクンと動くところに、生命を感じる。
マグロみたい。ものすごく柔らかかった。
ところで、初捕獲があった6月の頭から、肉は一切、買っていない。
捕獲したエゾシカたちから、ありがたく頂戴している。
世間的にみれば、贅沢なことなのかもしれない。まあ役得というところか。
金曜日。早朝捕獲は成果なし。中休みののち、日中の捕獲へ。
ちなみに普段、窓を開放して走っている。
野外の音を聞きやすくするためだったり、視野を広くするためだったりなのだが、
停まった瞬間にアブやら何やら近寄ってきて、車内にも入り込んでくる。やめてほしい。
曇りや小雨で涼しかったからか、日中でも遭遇し、捕獲。通算17頭となった。
メジャーリーグで活躍する二刀流日本人選手は、いま14号ホームランくらい。
密かに意識していたりする。ビッグフライ、サソーサン。
「オレたちの(獲る・食う)分も残しといてくれよ」(猟友会)
「(10月から食肉加工施設ができるのに)町からシカがいなくなっちゃう」(役場)
などと、半ば軽口ながら最近いわれる。人里からいなくなったら、
もっと山の方に入るなり、近隣の市町から獲ってくるなり、すれば良いんじゃないかな。
農業被害を無くすためにも、駆逐するくらいを目標にしても良いんじゃないかな。
埋設などのため草藪を分け入ると、必ずダニが飛びついてくる。
服を掃いはするものの、家まで持ち帰っていることもある。やめてほしい。
捕獲後は、シャワーと洗濯が欠かせない。いつもしてるけど。
オチがダニで良いのか。まあ良いんじゃないかな。
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