Sunday, 23 June 2019

【2019年6月20-23日(木-日)】 行くぜ試される大地 北海道 [協力隊81-84日目]

※記事内に、捕獲した鳥獣の写真を掲載している。
小さく表示しているが、苦手な方はご注意いただきたい。

なお当ブログでは、有害鳥獣問題は全ての人に関係していることであり、
その現実を知って考えていただきたいという想いから、モザイク等は使用しません



木曜日から、早朝捕獲ができるようになった。
シカの場合、日中よりも朝早い時間帯の方が、遭遇率は上がるのである。
涼しくて過ごしやすいし、人間が動いていないから、といったところが理由だろう。

もともと8時30分-17時の勤務なので、そこを変えていただいた。
5時-19時の中で7時間30分とし、日の出後や日没前にも対応できるように。
やはりお役所なので、多少の手間はあったらしい。
しかし担当さんをはじめ、柔軟に考えてくださる方が多いので、ありがたい。


で、いきなり出会った。オスで、ツノがちょこんと生えかかっている。


さらに30分後、もう1頭。こちらもオス。
麦畑を踏み荒らし、その中で寝そべっていた。

早朝捕獲が、さっそく功を奏した形となった。
毎日となると、さすがにしんどいだろうし他業務にも影響してくるので、
適度に織り交ぜながら、やっていきたいね。


シカの背ロースを、カツにしてみた。つもりだが、見た目が残念すぎる。
とはいえ味は絶品。肉も非常に柔らかく、箸で切れてしまう。
口に咥えて引っ張るだけでも、簡単にほぐれる。


アライグマのわな。町内あちこち模索しながら、設置を続けている。

ご覧の通り、いたってシンプルで原始的。
キャラメルコーンを、順番に置いていくのである。
細かいのはラビットフードだ。こちらはシカにも応用できる。
キャットフードでもドッグフードでも良いみたいだけど。


そして木曜と金曜に一頭ずつ、捕獲があった。
ようやく、掛かりやすい場所を見付けたのかも。


箱わなで捕獲された小動物には、一般的にガス殺が用いられている。
これは毒ガスではなく、二酸化炭素を容器内に充満させ
酸素の供給を無くして死に至らしめるのだ。

10~15分して蓋を開ければ、絶命している。
安楽死なのか、実際は苦しいのか、真相は分からない。
いちど隣で様子を窺ってみたところ、数秒おきに喘ぐというか、
大きく息を吸い込むことを繰り返しているようだった。やっぱり苦しいんじゃないかな。

有害鳥獣と呼んではいるが、ひとつの命。
畏敬を感じられないのであれば、それはただの殺戮である。
今日も一つ、ごめんな、と呟いて灯火を消す。


さて土曜日には、コーラスが特別開催。合同演奏会まで一週間となったので、
先生をお呼びし、ボイストレーニングが行われるのだ。
実際ボイトレらしい練習は少しだけだったが、みっちりとハモり具合をご指導いただく。


終了後には、おやつタイムが設けられた。
北海道の銘菓も色々と用意してくださり、おいしくいただいた。


今度は、から揚げにしてみた。つもりだが、見た目が以下略。
いや、さいきん揚げ物に挑戦するようになったのだ。発展途上。


日曜日。車で一時間ちょっと走り、札幌市にある北海道博物館へ。
北海道の概要を学びに来たというわけだ。


歴史・アイヌ・北海道らしさ・現代・生物、と各分野ごとに展示がされている。


いちばん興味を魅かれたのは、やはりアイヌ文化(※館内は撮影OK)。
特に、カムイ(神)という概念。

動植物・道具・自然現象など、あらゆる事物には神が宿っていて、
祀り感謝し畏怖し、その恩恵や災厄と関わっていく。
この考え方は、すごく良いなと思うのだ。
世界で主流の一神教ではなく、神道にも近いけどまた違う。
他のどの宗教観よりも、僕には、しっくりくるかもしれない。

狩猟をする人間は特に、命を奪うとき、身近に感じるしな。
カムイについては今後、もっと勉強して知っていきたいね。


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