エゾシカの姿は見ないが、2頭分くらいの足跡と、樹皮を剥いだ跡があった。こうして樹がやられていくと、やがて山が壊され、自然環境や生態系にまで影響が及ぶ可能性があるわけだね。長い目で見ると。
浦臼ほどシカの数が少なければ関係ないかもしれないが、既に深刻な事態になっている森林も、国内にあるのかもしれない。
水曜日。北の都、札幌へ。二日間にわたり「地域おこし協力隊 全道研修会」が行われるとのことで、参加することにしたのである。
北海道の協力隊は現在、およそ660名もおり、全国一らしい。約70市町村から120名ほどが集まった。
まず講演と事例発表は、3名が順番に発表。こういうのは基本、参考にならないんだよなあと期待していなかったけど、まあその通りだった。
その後は、小グループに分かれての意見交換会。僕は「産業」のグループに割り振られたものの、他の隊員はみんな、農業関連の業務に従事している。有害鳥獣関係の話は共有できず、また時間も短かったので各々の活動紹介が主になってしまい、課題の解決といった結果には至らず。
一日目の研修は終わり、テレビ塔に移動。
交流会だ。ここに来て、有害鳥獣関係に携わる人たちと話したり、ふつうに何人かと交流することができた。
宿泊先へ。たまに出張すると、ちょっとしたワクワク感というか、楽しさはあるよね。夜中に何度も、目が明いてしまうタイプだけど。
二日目は、テーマ別ワークショップ。僕は「仕事を通した定住・定着」のグループを事前に選択している。
「定着への道のり」をサブテーマに、協力隊になったきっかけ→現在の活動→やりたいこと→課題→解決策→ゴール、といった流れで各々、付箋を貼っていく。
悩みながら模索しながらも、それぞれ希望する分野や目標などに向けて、想いを共有しヒントを得ることができた。自分は今まさに、定住に向けて考えなければならない状況に置かれているので、非常に良い機会となったね。
こういった研修というやつは苦手だし、ワークショップとか役に立たねえよ、なんて思っていた自分を恥じよう。敬遠せず経験してみれば、新たな発見もあるものだ。
最初で最後となったであろう協力隊研修は、有意義なものに終わった。
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